シンメトリー

シンメトリーとは、「左右対称」という意味で、物体の中心に軸があり、左右の性質や形状が同様である状態です。
歯科においてのシンメトリーとは、一番前の歯(中切歯の真ん中)正中を軸にして、左右の歯や歯茎の位置、歯の色が、左右対称物となる状態を指します。
形については、シンメトリーにしないとバランスがとれず、片方だけが短かいと、目立ってしまいます。
また色についても、周りの歯と違う色の歯があると、浮いて目立ってしまいます。

審美歯科において、シンメトリーの概念は大切です。
人が歯を見た時、左右の歯の長さや幅が1ミリ以上違うと、違和感を感じます。
ただ、人間の歯はもともと完全な左右対称ではなく、顔の形や、目の大きさ、鼻の位置なども、細かい部分で差があるものです。

私は、先ず、お客様一人ひとりの個性、すなわち、歯の長さや左右の幅の相違点を見極めます。
そして、正面から見た時にバランス良く形を作ることにより、シンメトリーに近い均整の取れた歯を作ることができます。

黄金比率

黄金比(ゴールデンプロポーション)は、歯の形や長さを決める基準に用います。
中切歯(真ん中の歯)と側切歯(2番目の歯)、犬歯(3番目)の比率が、1.618 : 1.000 : 0.618 となる黄金比が理想と言われています。

スマイルライン

スマイルラインとは、口角をあげて笑ったときに見える、上の前歯の先端を結んだ線のことです。
このラインが下唇のラインに沿って緩やかなカーブを描いていると、笑った時に顔の印象が明るくなります。

Eライン

Eラインとは、正式にはエステティックラインと言い、1954年に歯科医師のロバート・リケッツが提唱しました。
鼻先とあごの先を結んだ線のことで、横顔の美しさを測る目安に用いられます。
この線の少し内側に上下の唇が収まっていると横顔が美しいと言われています。
骨格での若干の違いはありますが、日本人の場合、上下の唇がこの線にほぼ接するくらい、または若干内側の位置にあると、綺麗に見えます。